【アンケート付】介護施設の見守り機器、どう選ぶ?

「見守り機器を入れたいけど、何を基準に選べばいいか分からない」そう感じている方は多いと思います。現在、介護現場で使える見守り機器の種類は100種類を超えるとも言われており、マットセンサーからAIカメラ、非接触レーダーセンサー、シート型センサーまで、その幅は非常に広くなっています。

価格帯も数万円から数百万円規模まで様々で、機能・コスト・連携のしやすさが機器ごとに大きく異なります。「とりあえず有名なもの」を選んだ結果、現場に合わず使われなくなる…というケースもよく耳にします。

この記事では、見守り機器を選定するうえで本当に確認すべき5つの視点を解説します。最後には、自施設のニーズタイプを診断できる無料アンケートをご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

1.まず知っておきたい 見守り機器の「4つの種類」

見守り機器は、検知の仕組みによって大きく4種類に分けられます。それぞれに得意・不得意があるため、まず自施設が抱える課題に照らし合わせてみましょう。

種類 主な検知対象 特徴・注意点
マット・離床センサー ベッドからの離床・起き上がり 設置が簡単で低コスト。多床室でも使いやすい反面、ベッド周辺に限定される
赤外線・レーダーセンサー 室内の動き・転倒・呼吸 カメラを使わないためプライバシーに配慮できる。設置位置の工夫が必要
AIカメラ 映像による行動検知・転倒・徘徊 リアルタイム映像で確認可能。プライバシーポリシーの整備と家族への説明が重要
シート型バイタルセンサー 心拍・呼吸・体動・睡眠の質 非接触でバイタルを常時計測。看取り期の急変検知や睡眠分析に有効

ポイント:「転倒を防ぎたい」のか「夜間の巡回負担を減らしたい」のか「バイタルを常時把握したい」のかによって、最適な種類がまったく変わります。課題を先に整理してから機器を探すのがコツです。

2.選定で見落としがちな「5つの視点」

機能のスペック比較だけで機器を選ぶと、導入後に「こんなはずでは…」となりやすいのです。以下の5つを必ず確認してください。

視点① コストは「初期費用」だけで見ない

機器の価格は「本体購入費(初期費用)」と「月額のランニングコスト(クラウド利用料・保守費)」の合計で考える必要があります。一見安い機器でも、月額費用が高いと3年でトータルコストが逆転することがあるので注意が必要です。

確認すべき費用の内訳:

・本体・センサー購入費(またはレンタル費)

・設置・工事費(電源配線・Wi-Fi工事など)

・月額クラウド・サービス利用料

・スタッフ研修費・サポート費

・機器更新・消耗品交換

視点② 「検知の速さ」と「誤報の少なさ」はトレードオフ

センサーの感度を上げるほど「検知漏れ」は減りますが、「誤報(空振りアラート)」が増えます。夜間に誤報が頻発すると、スタッフが「またか」と対応を後回しにするアラート疲れが起きてしまいます。「感度」と「精度」のバランス設定ができる機器か、AIによる誤報フィルタリング機能があるかを確認しましょう。

視点③ 介護記録ソフト・ナースコール・インカムとの連携

見守り機器単体で導入しても、情報が孤立してしまっては意味がありません。既存のシステムと連携できるかどうかは、業務効率を大きく左右します。

連携先連携できると何が変わるか
介護記録ソフト センサーのデータが自動で記録に反映。記録の手間が大幅削減
ナースコール 異常検知と同時にナースコールへ通知。既存のアラート体制をそのまま活用できる
インカム・スマートフォン スタッフ個人の端末にアラートが届く。巡回中でも即時対応が可能になる
クラウド・ダッシュボード データを一元管理。経営層や管理職がリアルタイムで施設状況を把握できる

視点④ スタッフが「本当に使えるか」を見極める

どれほど高機能な機器でも、現場のスタッフが使いこなせなければ宝の持ち腐れです。以下の観点でデモ・トライアルを必ず実施しましょう。

・設置・初期設定は業者任せか、施設スタッフでもできるか

・アラートを受け取る端末はスタッフが普段使い慣れているものか(スマホ・タブレット・ナースコール端末等)

・画面・操作が直感的で、ITに不慣れな職員でも迷わないか

・導入後のサポート体制(お問い合わせ窓口・保守対応スピード)は十分か

視点⑤ ネットワーク環境の確認を忘れずに

Wi-Fi非対応の機器を選んでしまうと、あとから大規模な配線工事が必要になることがあります。また施設内のWi-Fi電波が居室の隅まで届いているかも重要です。機器選定と並行して、ネットワーク環境の棚卸しも進めておくことをお勧めします。

3.「生産性向上推進体制加算」と補助金を賢く活用する

見守り機器の導入には、制度面でも追い風が吹いています。費用負担を軽くできる主な制度を押さえておきましょう。

介護報酬:生産性向上推進体制加算(2024年度改定で新設)

2024年度の介護報酬改定により、テクノロジー(見守り機器など)の活用と業務改善の取り組みを組み合わせることで加算を取得できる仕組みが整備されました。加算には「Ⅰ」「Ⅱ」の区分があり、取得要件として「委員会の設置・業務改善計画の策定・定期的な評価」などが求められます。

加算取得のポイント

・見守り機器導入だけでは加算は取れない。「業務改善の取り組み」とセットで評価される。

・LIFE(科学的介護情報システム)の入力・活用やケアプランデータ連携システム導入が要件に含まれることがある

・機器選定の段階から「加算要件を満たせるか」を意識して機器を選ぶことが重要

介護テクノロジー補助金をチェック

「介護テクノロジー補助金(介護テクノロジー定着支援事業)」は、介護現場の業務効率化や職員の負担軽減のため、ICT機器や介護ロボットの導入費用の一部を補助する公的制度です。地域によって異なりますが、上限額は最大100万〜1,000万円で、補助率は通常1/2から最大4/5に拡充されています。

補助金活用の注意点

・申請には「導入計画書」や「業務改善計画」の提出が必要なことが多い

・補助の対象機器が指定されている場合があるため、機器選定前に確認が必要

・公募期間が短いケースもあるため、年度当初から情報収集を始めることが必要

4.機器選定を「迷子」にしないための進め方

機器を選ぶ前に施設内で「何のために入れるのか」を整理することが最初の一歩です。以下のステップで進めると、比較検討がスムーズになります。

1

現状の課題を言語化する

「夜間転倒が月に〇件ある」「夜勤スタッフが1人で〇人を担当している」など、数字で現状を把握する。感覚ではなくデータで課題を整理することが、機器選定の軸になる。

2

優先順位を決める

安全性の確保・業務効率化・データ活用のうち、今の施設で最も優先すべきことは何かを絞り込む。全部を一度に解決しようとすると、コストが膨らみ導入が頓挫しやすい。

3

環境・体制の確認

Wi-Fi環境・既存ナースコールの種類・スタッフのICTリテラシー・予算の上限を整理する。これが分かると、候補機器を大幅に絞り込める。

4

候補を3〜5機種に絞りデモを実施

資料だけでなく必ず実機デモを依頼する。現場スタッフ(夜勤担当者)にも触ってもらい、「使える」と感じるかを確認する。

5

トライアル期間を設ける

1〜3ヶ月のトライアル導入を交渉する。誤報率・スタッフの習熟度・実際の業務改善効果を数値で確認してから本導入を決断する。

5.「まず自施設のニーズを知る」ことが、最短ルート

ここまで読んでいただいた方はお分かりのように、見守り機器の選定は「どの機種が人気か」よりも「自施設で何を一番必要としているか」を起点にすることで、大きく絞り込めます。

しかし、施設内でじっくりと課題を棚卸しする時間がない…というのが実情ではないでしょうか。そこで活用いただきたいのが、DX医療介護ナビが提供する「見守り機器 選定アンケート」です。

DX医療介護ナビに会員登録後、PDFをすぐにダウンロードできます

 

関連記事

article-thumbnail
article-thumbnail
article-thumbnail
article-thumbnail
article-thumbnail
article-thumbnail
article-thumbnail
article-thumbnail
article-thumbnail
article-thumbnail
article-thumbnail
article-thumbnail
article-thumbnail
article-thumbnail
article-thumbnail