失敗しない!介護記録システムの選び方とおすすめの製品比較
目次
介護記録システム・介護記録ソフト
介護記録システム・介護記録ソフトとは、介護施設や在宅介護において、介護職員が利用者の状態や提供した介護サービス内容を記録するためのシステムです。
従来の手書きによる記録と比べて、記録業務の効率化、情報共有の円滑化、データ分析によるケアの質向上などを目的として導入が進んでいます。
介護記録システムで何ができるか?
従来の紙ベースの記録では、「転記をする」「紙があるところに行かないと情報が見られない」「情報が古い」「記録に時間がかかる」ということが起こりました。
介護記録をデジタル化することにより次のようなことが可能になります。
記録業務の効率化
- 記録業務の手間や転記の時間が無くなり業務効率化ができます。
- テンプレート入力、音声入力、写真・動画記録ができ記録にかかる時間を短縮しつつ、情報の質も上がります。
情報共有の円滑化
- 記録データをシステム上で共有することで、施設内、法人内、関係機関との間で、スムーズな情報伝達ができます。
- 法人内施設同士でシステムを導入し、情報共有を行うことができる。
データ分析機能
- 記録データを蓄積・分析することで、利用者の状態変化の把握やリスク予測ができます。
- 蓄積されたデータから、より適切なケアプランの作成ができます。
- 支援の記録から業務改善に繋げることができます。
- 利用者個別のデータから介護サービスの質の維持・向上に役立て個別ケアに役立てられます。
外国人人材活用のハードルが下がる
- 優れた日本語記述能力がなくても介護記録ができるようになります。
- 翻訳機能を利用することで、難しい日本語を理解しやすくなります。
- 外国人人材が働きやすい職場となります。
他システムとの連携
- 見守りシステム、ナースコールシステム、インカム、バイタルセンサーなど、他のシステムと連携することで、よりシームレスな情報連携が可能になります。
- 見守りシステムからの転倒通知やナースコールの通知履歴が介護記録に入ることで、データが統合され、より質の高い介護の提供に役立てられます。
介護記録システムの比較検討項目
介護記録システムには多くの機能が付いています。
介護記録システムを選ぶ際には次のようなものを確認することで後から「これできないの!?などのトラブルを防ぐことができますので、チェックリストとして使用し、業者さんと打ち合わせてください。
また、これは特に要注意という項目については★マークをつけています。
記録機能
記録方法
- テンプレート入力(決まった単語や文章が登録されており、1タップで記録された単語や文章が入る機能)
- 音声入力(スマホのマイクから音声を文字にして入力する機能)
- 画像・動画記録
記録内容
- バイタルデータ
- 服薬状況
- 排泄状況
- 食事状況
- 入浴状況
- 行動記録
- 介護計画
- 申し送り事項
記録データの取り扱い
- 編集・修正機能
- 参照のみの機能
- 検索機能
- CSV出力機能
- ケアプランデータ連携システム連携機能★
- LIFE(科学的介護システム)連携機能★
情報共有・連携機能
情報共有範囲
- 施設内
- 法人内
- 関係機関との連携
- 家族との共有
対応デバイス・OS
- デバイスはスマートフォン・タブレット・PCなど
- OSはWindows・iOS・Androidなど
- ソフトはWEB(ブラウザ)・専用アプリなど
情報連携可能な別システム
- 見守りシステム
- ナースコールシステム
- インカム
- バイタルセンサー
- その他システム(排泄予測、情報統合、シフト、勤怠などのバックオフィス系機能など)
その他
介護報酬請求機能
- 請求データの自動作成★
- 請求データの伝送機能★
データ分析機能
- 利用者の状態変化の把握(グラフなど視覚的なデータ)
- リスクの予測機能
- ケアプラン作成の支援
ハード機器
- サーバ設置(オンプレミス)or クラウド
- 端末の購入
- ハード機器の保守範囲
インフラ
- 無線LAN(Wi-Fi)や有線LAN
- 携帯電話通信(SIMカード)
- 電波の受信範囲確認★
セキュリティ
- 個人情報保護
- アクセス権限設定
費用
- 初期費用
- 月額費用
- 保守費用
導入サポート体制
- 操作説明
- 研修
- マニュアル提供
- 導入後のサポート形式(窓口時間、媒体(TEL・チャット・メールなど)、遠隔操作など)
介護記録システムの導入サポート
介護記録システムは介護施設内のICTシステムにおける中枢を担います、
それゆえに、介護記録システムの選択につまずくと、今後の拡張性に問題が出たり、業務改善への悪影響が出ます。
介護記録システムを買えばおしまいでは無くて、買う前から買った後までのマネジメント方法で大きく組織の生産性は変わります。
伴走支援・教育・研修に補助金が使用できる
また、介護記録システム導入のようなプロジェクトにおける、教育や伴走支援に対しても介護テクノロジー補助金が適用できるようになっていますので、これを見越して補助金を申請するのは有効な方法です。
外部のコンサルタントや伴走支援者の活用
介護施設が外部のコンサルタントに依頼することで効果的な支援を受けられる項目には、以下のようなものがあります。
- 現状分析と課題抽出
- 客観的な視点での業務フローの分析
- 職員へのヒアリングやアンケート実施と分析
- 施設の強みと弱みの洗い出し
- 改善計画の策定支援
- 具体的な改善目標の設定
- 実行可能な改善施策の提案
- 中長期的な改善ロードマップの作成
- ICT・介護ロボット導入支援
- 施設に適したICTツールや介護ロボットの選定
- 導入計画の策定と実施支援
- 職員向け操作研修の実施
- 業務プロセス改善支援
- 業務の標準化・マニュアル作成支援
- 効率的な業務フローの設計
- 多職種連携の仕組み構築
- 人材育成・教育研修
- リーダーシップ研修の実施
- 接遇・コミュニケーション研修
- 介護技術向上のための実践的研修
- データ分析と活用支援
- 介護記録等のデータ分析方法の指導
- 科学的介護の実践に向けたアドバイス
- KPIの設定と進捗管理の仕組み構築
- 組織風土改革支援
- 職員の意識改革を促す研修の実施
- チームビルディング支援
- 職場環境改善のためのワークショップ開催
- 継続的な改善活動の仕組み構築
- PDCAサイクルの導入と運用支援
- 改善活動を推進する内部人材の育成
- 定期的なフォローアップと進捗確認
- 他施設の成功事例共有
- 類似施設での改善事例の紹介
- ベストプラクティスの共有と適用支援
- 補助金・助成金申請支援
- 活用可能な補助金・助成金の情報提供
- 申請書類作成のサポート
これらの支援を受けることで、施設内だけでは気づきにくい課題の発見や、専門的な知識・経験に基づいた効果的な改善策の実施が可能になります。
また、外部の視点を取り入れることで、職員の意識改革や新たな取り組みへのモチベーション向上にもつながります。
また、介護ICTやロボットなどの介護テクノロジーを購入しても、その利用が定着しないという施設が半数以上あるとされているためスタッフ教育や伴走支援は不可欠とされています。
当社は生産性向上のための伴走支援、介護テクノロジーの導入支援のための研修、セミナー、伴走支援、さらには補助金申請サポートも行っておりますので、ご興味があればこちらからお問合せをいただければと思います。