中東情勢緊迫による医療用手袋不足へ対応|厚生労働省が国備蓄5,000万枚を緊急放出!G-MIS申請からアスクル購入までの全手順・条件を徹底解説

2026年(令和8年)5月、緊迫化する中東情勢(特にイラン関係のホルムズ海峡封鎖に起因する石油流通の世界的滞り)を受け、医療現場に欠かせない物資の供給に大きな影を落としています医療用手袋においては、全体として直ちに枯渇する状況ではないものの、流通の混乱を避けるための発注量制限や、一般ネット通販での取引停止などが相次いでいます。その結果、歯科診療所をはじめとする一部の医療機関で「手袋が確保できない」という深刻な事態が発生しています

この危機的状況を踏まえ、厚生労働省は2026年5月14日、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づきパンデミック用に国が備蓄していた「医療用手袋(非滅菌手袋)」5,000万枚の緊急放出を決定しました

本記事では、病院の院長先生、事務長、および調達担当者様に向けて、今回の緊急放出の「対象となる条件」「G-MISでの申請からアスクルでの購入までの具体的な流れ」「確実に入手するための注意点とスケジュール」を3000字超のボリュームで徹底解説します。物資不足による業務停滞を防ぐため、ぜひ最後までお読みいただき、迅速な対応にお役立てください。

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「手袋の確保」という目前の危機を乗り越えたら、次は「組織の体質改善」へと駒を進め、激動の2026年を乗り切る強固な医療経営基盤を構築しましょう。ぜひ上記のリンクより、補助金活用の詳細をチェックしてください。


1. 今回の医療用手袋「緊急放出」の概要と対象医療機関

今回の措置は、中東情勢の悪化による流通混乱から医療機関を守るための緊急的な販売スキームです。国が備蓄を「無償配布」するのではなく、国が指定した販売業者(アスクル株式会社)を通じて、必要とする医療機関へ適正価格で「優先販売」する仕組みとなっています

 

■ 対象となる医療機関

今回の緊急放出を利用できるのは、以下の医療施設・事業所です。

  • 病院

  • 診療所(歯科診療所を含む)

  • 訪問看護事業所

  • 薬局

  • 助産所

     

特に、通常の流通ルートで割を食いやすい中小規模のクリニックや歯科診療所、訪問看護事業所なども広く対象となっています

 


2. 私たちの施設は買える?「配布対象(要配布)」となる判定条件

すべての要請が自動的に承認されるわけではありません。各医療機関がG-MIS(医療機関等情報支援システム)上で回答する在庫状況などのデータを基に、国や都道府県が「本当に手袋が不足しているか」を数式を用いて厳格に判定します

要請を行う前に、自院の状況が以下の「配布条件(要配布条件)」を満たしているか必ずご確認ください

 

■ 判定のための3つの必要情報

G-MISの週次調査画面において、医療用手袋(非滅菌手袋)に関する以下の3項目を回答します

  1. 在庫量(前日時点の備蓄量)

  2. 1週間あたりの想定消費量(今後)

  3. 1週間あたりに購入できる見込み量(今後)

     

■ 配布対象(要配布)となる条件式

国が定める判定基準は以下の通りです。

【条件式】

① 在庫量 < (② 今後1週間あたりの想定消費量 - ③ 今後1週間に購入できる見込み量) × 4

この数式は、「現在の在庫が、流通不足分(消費量-購入見込量)の4週間分(約1ヶ月分)未満であるか」、つまり【在庫が1ヶ月以内に底を突く見込みであるか】を意味しています

 

【具体例】医療機関Aの場合

  • ① 在庫量:2,000枚

  • ② 1週間の想定消費量:1,000枚

  • ③ 1週間の購入見込み量:400枚

     

計算:

  • 1週間あたりの不足量(②-③) = 1,000 – 400 = 600 枚

  • 約1ヶ月分の不足量((②-③)× 4) = 600 × 4 = 2,400

  • 判定:① 在庫量 2,000枚 < 2,400枚 となり、条件成立(要配布対象)

このように、在庫が1ヶ月分を切ると見込まれる場合は「要配布」と判定され、アスクルからの購入が可能になります

 


3. 医療用手袋の申請・購入手続き「7つのステップ」

今回のスキームは、「G-MISでの要請」と「アスクル特設サイトでの情報登録」の双方が完了して初めて成立します。G-MISで要請しただけでは手袋は届きませんので、以下の7ステップを正しく進めてください

 

ステップ1:G-MISでの回答・緊急要請(医療機関)

毎週水曜日の17時が締め切りです。G-MISにログインし、「週次調査」にて上記の在庫量等を回答したうえで、「緊急配布要請(SOS)」画面から「非滅菌手袋を要請する」にチェックを入れて申請します※原則G-MISのみの受付ですが、困難な場合は各都道府県へ要相談

 

ステップ1′:アスクル専用サイトでの必要情報登録(医療機関)

G-MISでの要請後、速やかにアスクルの専用登録フォームから施設情報やお支払い方法を登録します。登録が遅れると配送も遅れるため注意してください

  • 【購入サイトURL】https://www.askul.co.jp/mbr/specialcustomer/specialCustomerMailInputView/

  • 入力項目: 施設名、住所、医療機関コード(10桁)、電話番号、メールアドレス、お支払い方法など

     

💡 【重要】医療機関コード(10桁)の確認方法ここで入力するコードは、保険医療機関に限らず、G-MIS上で全施設に個別に振られている10桁のコードです確認手順: G-MISログイン後、トップ画面上部ナビゲーションメニューの「医療機関マスタ」を選択 > 画面内に表示される10桁のコードを確認。必ずG-MIS上のものを正確に入力してください

 

ステップ2〜4:都道府県・国の確認、およびリスト提供(行政)

医療機関からの要請を都道府県および国がG-MIS上で内容確認・承認します。承認後、国から販売業者(アスクル)へ「手袋を販売すべき医療機関のリスト」が送付されます

 

ステップ5:アスクルからの連絡メール受領(医療機関)

行政の承認リストと、ステップ1′で医療機関が登録した情報を突合し、アスクルの国備蓄物資専用窓口(busshi_askul@askul.com)から、対象医療機関のメールアドレス宛てに「購入用URL」と「購入可能枚数(セット数)」が記載されたメールが届きます※条件を満たさない(不適合)と判断された場合はメールは届かず、週の金曜以降に都道府県から個別連絡が入ります

 

ステップ6:アスクル特設サイトでの購入手続き(医療機関)

届いたメールのURLから特設ページへ遷移し、自院が購入可能な上限セット数を確認のうえ、画面の指示に従って注文・決済手続きを行います

 

ステップ7:医療機関宛てに順次配送(アスクル)

購入手続き完了後、アスクルより医療機関へ手袋が直接配送されます

 


4. 販売される医療用手袋の仕様・価格・数量ルール

トラブルや注文ミスを防ぐため、販売される手袋の仕様と、購入できる数量のルール(セット単位)を事前に把握しておきましょう

 

■ 商品の基本仕様・価格

  • 商品名: グロフィット・ニトリルグローブ(Glofit Nitrile Examination Gloves)

  • 素材: ニトリル

  • カラー: ブルー

  • サイズ展開: S / M / L

  • 販売最小単位: 1セット = 1,000枚(10箱、1箱100枚入り)

  • 販売価格:1セット 5,980円(税込)※単価換算で税抜5.44円/枚(税込約6円/枚)と、非常にお求めやすい国備蓄価格です

  • 送料:無料※ただし、配送時間帯指定を希望する場合のみ、別途1注文あたり385円(税込)が必要です

     

■ 購入可能枚数(セット数)の計算ルール

医療機関が購入できる上限枚数は、G-MISで回答した「1週間の想定消費量」の2週間分(1週間の想定消費量 × 2)をベースとし、1,000枚単位で「切り上げ」したセット数となります

 

  • 消費量×2が1〜1,000枚の場合: 1セット(1,000枚)まで購入可能

  • 消費量×2が1,001〜2,000枚の場合: 2セット(2,000枚)まで購入可能

  • 消費量×2が2,001〜3,000枚の場合: 3セット(3,000枚)まで購入可能 (※以降も同様に切り上げ)

     

⚠️ 知っておくべき発注の注意ルール

  1. サイズはセットごとに指定可能(例:上限3セットの医療機関の場合、「Sサイズを2セット、Mサイズを1セット」といった振り分け購入が可能です)

  2. バラ売り(箱単位など)は不可(例:2セット対象の医療機関が「12箱(1,200枚)だけ欲しい」といった注文はできません。セット単位での購入のみです)

  3. 上限未満の購入は可能だが、後からの「追加注文」は不可(例:上限4セットの医療機関が、今回は希望により2セットだけ購入することは可能です。ただし、一度注文を確定させた後に、残り2セットを後から追加で注文することはシステム上できませんので、慎重に発注数を決めてください。)

     


5. 申請スケジュールと問い合わせ先

今回の緊急放出は、毎週水曜日を締め切りとして複数回(弾)に分けて継続的に実施されます。直近のスケジュールは以下の通りです。

■ スケジュール一覧

要請回 医療機関からの要請受付期間(G-MIS) 行政の確認・リスト提供 配送時期
第1弾

5/18(月) 9:00 〜 5/20(水) 17:00〆

〜 5/22(金)

手続き完了後、順次

第2弾

5/20(水) 17:00 〜 5/27(水) 17:00〆

〜 5/29(金)

手続き完了後、順次

第3弾

5/27(水) 17:00 〜 6/3(水) 17:00〆

〜 6/5(金)

手続き完了後、順次

※以降も、毎週水曜日17:00要請締め切りのサイクルで受付予定となっています

 

■ 問い合わせ先一覧

疑問点がある場合は、内容に応じて適切な窓口へ連絡してください

  • 取組全体に関する質問👉 厚生労働省 医薬産業振興・医療情報企画課(医療用手袋担当)(メール:sos-busshi@mhlw.go.jp / TEL:03-3595-3529)

  • G-MISの操作方法・アカウントについて👉 G-MIS窓口 (メール:helpdesk@gmis.mhlw.go.jp

  • アスクルの登録・購入手続き・アカウントについて👉 アスクル株式会社 国備蓄物資専用窓口(※5/18開設)(フリーダイヤル:0120-662-777 / IP電話:03-6731-7874)

  • 要否判定の基準、G-MISでの申請がどうしても困難な場合👉 各都道府県の担当窓口

     


6. まとめ:物資不足・手続き対応に追われる今こそ、医療現場の「根本的な効率化」を

中東情勢の緊迫化という外部要因により、突如として始まった医療用手袋の緊急放出措置。医療崩壊を防ぐための有難い制度である一方、多忙な院長先生や事務長、医療スタッフの手を煩わせる「新たな申請業務・管理業務」が増えてしまったのも事実です。

 

こうした「予期せぬ外部リスクへの対応」や「煩雑な事務手続き」に追われ、現場の本来の業務が圧迫されるリスクは、手袋不足に限った話ではありません。これからの不確実な時代を生き抜く医療機関の経営において、バックオフィスの自動化や、現場の業務効率化(DX化)は切実な最優先課題といえます。

そこで、経営層・管理職の皆様にいま絶対に知っておいていただきたいのが、国が大規模な予算を投じて医療現場の労働環境改善を支援する公的補助金制度です。

当サイトの以下の記事では、まさに今お読みいただいている院長・事務長クラスの方に向けて、令和8年度(2026年度)の最新補助金制度をどこよりも分かりやすく解説しています。

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  • 申請の手間を劇的に減らす「そのまま使える申請書のひな型(テンプレート)」

  • 導入することでスタッフの負担を減らし、離職率低下にも直結する注目のICT機器(勤怠管理、自動インカムシステム等)の具体例

を網羅しています。「手袋の確保」という目前の危機を乗り越えたら、次は「組織の体質改善」へと駒を進め、激動の2026年を乗り切る強固な医療経営基盤を構築しましょう。ぜひ上記のリンクより、補助金活用の詳細をチェックしてください。