介護テクノロジー導入支援事業補助金を徹底解説!令和6年度(2024年度)

目次

2024年度より介護テクノロジー導入支援事業が新たに始まります。

これまでは介護ロボット導入支援事業、ICT導入支援事業という名前で行われていた補助金事業ですが、これらが統合され、さらに補助対象が増えパワーアップした形になっております。

厚生労働省老健局の資料

2024年介護報酬改定に合わせて介護現場の生産性向上のために生産性向上推進体制加算(生産性向上推進体制加算(i)や生産性向上推進体制加算(ii))という新たな加算を設けましたが、これを推進するために利活用ができる補助金になっています。

昨年までは次のような形になっていましたが、初めての方も、昨年とほぼ同じ内容ですので昨年のものから確認しましょう。

介護ロボット導入支援事業補助金(2023年の振り返り)

a.介護ロボット

・対象

厚生労働省・経済産業省で定める「ロボット技術の介護利用における重点分野」に該当する介護ロボット

・補助上限

移乗支援(装着型・非装着型)や入浴支援は100万円、それ以外は30万円

・補助率

1/2~3/4(都道府県や要件による)

・補助台数

必要台数

b.見守りセンサー

・対象

wifi整備、インカム、見守りセンサー等の方法を介護記録にシステム連動させる情報連携のネットワーク構築経費等

見守りセンサーの導入に伴う通信環境整備

・補助上限

750万円

・補助率

1/2~3/4(都道府県や要件による)

・補助台数

必要台数

ICT導入支援事業補助金(2023年の振り返り)

介護ソフト、情報端末、通信環境機器等、運用経費(クラウド利用料、サポート費、研修費、他事業所からの照会対応経費、バックオフィスソフト等)

・対象

介護ソフト・・・記録、情報共有、請求業務で転記が不要であるもの、ケアプラン連携標準仕様、入退院時情報標準仕様、看護情報標準仕様を実装しているもの(標準仕様の対象サービス種別の場合。各仕様への対応に伴うアップデートも含む)、財務諸表のCSV出力機能を有するもの(機能実装のためのアップデートも含む)。

情報端末・・・タブレット端末、スマートフォン端末、インカム等

通信環境機器等・・・Wi-Fiルーター等

その他・・・運用経費(クラウド利用料、サポート費、研修費、他事業所からの照会対応経費、バックオフィスソフト(勤怠管理、シフト管理等)等)

・補助上限

職員人数によって都道府県が設定

1-10人 100万

11-20人 160万

21-30人 200万

31人以上 260万

・補助率

1/2~3/4(都道府県や要件による)

・補助台数

必要台数

介護テクノロジー導入支援事業補助金(2024年度から)

2024年度(令和6年度)より、上記1.2.が統合され、さらに補助対象範囲が拡張されて次の「介護テクノロジー導入支援事業」へと名前を変えました。 介護テクノロジー導入支援事業補助金は大きく下記4つに分けられます。  
  • 介護ロボット
  • ICT
  • 介護現場の生産性向上に係る環境づくり
  • その他(上記の介護ロボットやICT等を活用するためのICTリテラシー習得に必要な経費)

介護ロボット

上記1.のaと同様の内容になります。

・対象
厚生労働省・経済産業省で定める「ロボット技術の介護利用における重点分野」に該当する介護ロボット

・補助上限
移乗支援(装着型・非装着型)や入浴支援は100万円、それ以外は30万円

・補助率 1/2~3/4(都道府県や要件による)

・補助台 必要台数

スクリーンショット 2024-04-19 162322

ICT

表記上の簡略化はされていますが、ほぼ上記2.と同様の内容と考えて良いでしょう。

次の記載となっています。

・介護ソフト、タブレット端末、スマートフォン、インカム、クラウドサービス、他事業者からの照会経費等

・Wi-Fi機器の購入設置、業務効率化に資するバックオフィスソフト(勤怠管理、シフト管理等)

・補助上限
職員人数によって都道府県が設定
1-10人 100万
11-20人 160万
21-30人 200万
31人以上 260万

・補助率
1/2~3/4(都道府県や要件による)

・補助台数
必要台数

スクリーンショット 2024-04-19 162356

介護現場の生産性向上に係る環境づくり

対象は上記1.b(見守りセンサー)と同様ですが、補助上限が大きく引き上げられています。

それに伴い要件も変わっています。

・介護ロボット・ICT等の導入やその連携に係る費用

・見守りセンサーの導入に伴う通信環境整備 Wi-Fi環境の整備、インカム、見守りセンサー等の情報を介護記録にシステム連動さ せる情報連携のネットワーク構築経費 等

・要件
取組計画により、職場環境の改善(内容検討中)を図り、職員へ還元する事が明記されている事
既に導入されている機器、また本事業で導入する機器等と連携し、生産性向上に資する取組である事
プラットフォーム事業の相談窓口や都道府県が設置する介護生産性向上総合相談センターを活用する事

・補助上限 1000万円
・補助率 1/2~3/4(都道府県や要件による)
・補助台数 必要台数
スクリーンショット 2024-04-19 162835

介護ロボットやICT等を活用するためのICTリテラシー習得に必要な経費拡充部分(2024年度拡充)

「上記の介護ロボットやICT等を活用するためのICTリテラシー習得に必要な経費」となります。

これは2024年度の新設拡充部分になります。

 ICT製品を購入をしても現場で根付かなかったりすることも多いため、研修などのICTリテラシー習得に関わる費用も補助されるようになりました。

上記3点の上限金額内であればいれてしまうことが出来るということでしょう。

なお、当サイトでは、介護テクノロジーの導入支援のサポートや研修、補助金申請支援も行っております。興味のある方はこちらからお受付しております。

まとめ

以上、介護テクノロジー導入支援事業補助金について解説をしてきました。

2024年度介護報酬改定では、生産性向上推進体制加算が新設されました。

要件としては、見守り機器やインカム、スマートフォンを使用することで介護記録や職員同士の連絡調整を迅速化するということが挙げられます。

インカム等全ての介護職員が使用する、加算(Ⅱ)においてはテクノロジーを複数導入するという要件があります。

これらの要件をクリアするためにも積極的に使っていきたい補助事業でしょう。

「ICTに苦手意識を持っている」「補助金申請が煩わしい」という施設様のサポートを行っております。興味がある方はこちらからお問合せ下さい。

伴走支援・研修・ファシリテーターをうまく使う

生産性向上のためのプロジェクトを初めて行う介護施設は多いものと思います。

そして、生産性向上ガイドラインはこのような介護施設にとってのプロジェクトの指針として良いガイドとなってくれます。


しかし、プロジェクト推進に慣れていない介護施設にとっては委員会やプロジェクトマネジメント、ツールの利用、ファシリテーションは難しいと考えられますし、実際、「うちではそんな余裕はない」という声をよく聞きます。


また、介護ICTやロボットなどの介護テクノロジーを購入しても、その利用が定着しないという施設が半数以上あるとされています。

そのため、スタッフ教育や伴走支援、ファシリテーションが不可欠とされおり、生産性向上ガイドラインでも伴走支援やファシリテーション、研修を外部業者に依頼することを勧めています。


また、このようなプロジェクトにおける教育や伴走支援に対しても補助金が適用できるようになってきておますし、補助金の適用要件として「第三者による業務改善支援又は研修・相談等による支援を受けること」という表記が入るようにもなってきています。


そのため、研修や伴走支援を前提にしてプロジェクトを開始し、補助金を申請するのは有効な方法でしょう。

介護テクノロジー補助金について徹底解説


当社は生産性向上のための伴走支援、介護テクノロジーの導入支援のための研修、セミナー、伴走支援(対面・オンライン)、ファシリテーション、さらには補助金申請サポートも行っておりますので、ご興味があればこちらからお問合せをいただければと思います。


お問い合わせはこちら

上部へスクロール