【トイレ誘導】排泄支援の介護テクノロジー製品比較!おすすめと選び方
目次
排泄支援機器(トイレ誘導)とは
排泄支援機器(トイレ誘導)とは主におむつ、または通常のトイレ排泄とおむつを併用している介護利用者の排泄状態を通知したり、排泄の予測をする機器やシステムです。
本ページでは介護ロボットのカテゴリの中で「排泄支援」の項目に入り、その中でも「トイレ誘導」にあたる機器、システムについて説明しています。
排泄支援機器は、高齢者の QOL 向上と介護者の負担軽減を目的として開発されたもので、中にはIoTツール(インターネットに繋がることで通信ができたりするもの)としての機能を持ったものもあります。
センサーを活用することで、利用者の排泄状況を自動で検知・管理することで、適切なタイミングでの排泄支援を可能にしています。
これにより、利用者の自立心や尊厳の保護、介護者の身体的・精神的負担の軽減などが期待できます。
利用者のQOLを高めるとともに、昨今の介護人材不足を解決のためのツールとして益々注目されています。
排泄支援機器導入の目的
多くの介護事業者は介護現場の生産性向上や利用者のQOL向上のために排泄支援機器を導入しますが、具体的には次のような導入目的が挙げられます。
- 排泄タイミングの把握による排泄ケアの効率化
- 介護スタッフの業務負担軽減
- 利用者の自立心や尊厳を保つ
- 衛生面の向上
- 転倒の予防
- 排泄ケアのデータ蓄積と効率化
排泄タイミングの把握による排泄ケアの効率化
トイレでの排泄を希望している利用者に対しては利用者が排泄を行うタイミングでトイレ誘導を行うことができます。
これにより失禁を防ぐことが出来ます。
また、トイレに誘導したが実際は出なかったということも減らすことが出来ます。
おむつでの排泄を行っている利用者に対しては、排泄を行ったタイミングが分かるため、オンタイムでおむつの交換ができるようになります。
定期的におむつの中を確認する必要がなくなります。おむつ交換やおむつの使用頻度が最適化されます。
介護スタッフの業務負担軽減
トイレに誘導したが尿が出なかったというのはよくあることです。逆に、尿が溜めっており失禁間近である利用者に対してはオンタイムで対応が出来ます。
尿量をモニタリングできる機器であれば、データで判断しトイレ誘導のタイミングを最適化することができます。
定期的におむつ交換をする場合、おむつ交換の「空振り」も発生します。排泄が無い状態であればおむつ交換をする必要はありませんので、排泄の状況が分かれば確認する手間が省けるようになります。結果としておむつ交換の頻度が減少することがほとんどです。
利用者の自立心や尊厳を保つ
利用者にとってても介護スタッフにとっても排泄のようなデリケートな内容は最低限で済ませたいものです。
排泄のタイミングを見える化することで、トイレ介助や失禁の予防、おむつ交換のタイミングを最適化することで利用者の尊厳を守ることができます。
また、利用者自身が排泄をコントロールすることで、その感覚を維持することや、ADLの低下を防ぐことが出来ます。
夜間の定期おむつ交換により睡眠を防ぐこともできるようになります。
衛生面の向上
失禁を防ぎ清潔な状態を保つことで、快適な生活環境を提供できるほか、褥瘡などの皮膚トラブルの防止ができます。
小さな皮膚トラブルから褥瘡や入院等につながるため、利用者のQOLを大きく低下させたり、介護スタッフの業務負担を大きくすること、施設稼働の低下に繋がります。
これらを防ぐためにも最適なタイミングで排泄管理をすることは多きなメリットとなります。
転倒の予防
介護スタッフがトイレへ何度か介助誘導したが毎回出ないということはよくあるものです。介助誘導のたびに転倒のリスクが発生します。
適切なタイミングでトイレに誘導し、誘導の回数を減らすことで転倒リスクを減少させることができます。
排泄ケアのデータ蓄積と効率化
尿量や通知のタイミングが記録されると、それがデータとなり、利用者それぞれに合った排泄タイミングが見える化されるようになります。
データに基づき適切なタイミングでの排泄支援ができるようになります。
また、利用者の体に異常があったときに医師に排尿に関する情報を提供することで、より最適な医療を受けることが出来ます。
高齢者が服用している高血圧の薬の一部では利尿作用があります。そのための尿量の情報が分かることで利用者の健康状態の見える化にもつながります。
排泄支援機器導入のポイント
- 利用者の状況に合わせた機能選択…利用者の自立度や介護度に合わせ遠隔通知機能、排泄予測機能などを取捨選択しましょう。
- 施設のタイプや予算に合わせた選択…コストは機能の高さに比例します。必要な機能とコストパフォーマンスを考慮しましょう。
- 利用者に負担の少ないもの…機器の取り付けがありますので利用者の尊厳とプライバシーを尊重したものにしましょう。
- スムーズな導入と運用…スタッフへの教育や研修の実施、定期的なメンテナンスと改善。
- データ蓄積と連携…よりよい運用のためにデータ蓄積や分析を行いましょう。データを記録ソフトなどに連携させたい場合は連携可能性の確認が必要になります。
排泄支援機器(トイレ誘導) 5製品比較
Aiserv(アイサーブ)
- Aiserv(アイサーブ)はガス検知式の大便の排泄検知システムです。
- おむつ腹部ギャザー内側へ不織布袋にいれたり面ファスナー(マジックテープ)にで貼り付けます
- Wi-FiやBluetoothで接続しスマホに通知を行います
- におい感度を強弱変更することで適切なタイミングの調節ができます
Dfree(ディーフリー)
Dfree(ディーフリー)は超音波センサー式の排尿予測機器です
- 機器を専用のシートで下腹部に装着することで膀胱内の尿のたまり具体をモニタリングします
- 尿の排泄タイミングを予測し設定したタイミング(もうすぐ出る、出たなど)で通知できます
- 排尿傾向や活動傾向をデータ化し分析ができます
- 1週間の無料トライアルが可能
Helppad2(ヘルプパッド2)
- Helppad2(ヘルプパッド2)は尿、便のにおいを検知する排泄検知機器です
- ベッドの上に機器を敷くことで利用者の排泄を検知します
- 全国の排泄検知データを集めAIによる学習で検知精度精度を向上させます
Lilium Spot2(リリアムスポット2)
下腹部に超音波センサーを当てることで膀胱内の尿量を測定する機器です
尿のたまり具合が分かることで排尿のタイミングの予測を支援します。
- レンタル 7日間3300円 30日間13200円(税込)
パルース
おむつの濡れ具合を検知する機器です
おむつの濡れ状態は機器自体についているLEDランプで表示します
7800円税抜き
伴走支援・研修・ファシリテーターをうまく使う
生産性向上のためのプロジェクトを初めて行う介護施設は多いものと思います。
そして、生産性向上ガイドラインはこのような介護施設にとってのプロジェクトの指針として良いガイドとなってくれます。
しかし、プロジェクト推進に慣れていない介護施設にとっては委員会やプロジェクトマネジメント、ツールの利用、ファシリテーションは難しいと考えられますし、実際、「うちではそんな余裕はない」という声をよく聞きます。
また、介護ICTやロボットなどの介護テクノロジーを購入しても、その利用が定着しないという施設が半数以上あるとされています。
そのため、スタッフ教育や伴走支援、ファシリテーションが不可欠とされおり、生産性向上ガイドラインでも伴走支援やファシリテーション、研修を外部業者に依頼することを勧めています。
また、このようなプロジェクトにおける教育や伴走支援に対しても補助金が適用できるようになってきておますし、補助金の適用要件として「第三者による業務改善支援又は研修・相談等による支援を受けること」という表記が入るようにもなってきています。
そのため、研修や伴走支援を前提にしてプロジェクトを開始し、補助金を申請するのは有効な方法でしょう。
当社は生産性向上のための伴走支援、介護テクノロジーの導入支援のための研修、セミナー、伴走支援(対面・オンライン)、ファシリテーション、さらには補助金申請サポートも行っておりますので、ご興味があればこちらからお問合せをいただければと思います。